家庭用の蓄電池って必要なの?
私は購入したけど正直そこまで深く考えずに買ってしまった。もちろん営業に来た人の話しを聞いたうえで納得して導入したよ。だから「騙された!」と思ったことは一度もない。
でも葛藤することは度々ある。
やっぱ家庭用蓄電池って値段が高いんですよね。時々思ってしまう。
「蓄電池を導入しなかったら月々の太陽光発電システムのローンもだいぶ楽になるんだろうなぁ」
って。楽になるというよりは簡単に元が取れる。(簡単ではないか…)
もちろん太陽光発電システムを導入した方が全員元が取れるかどうかはわかりませんが、少なくとも我が家ではローンの支払いより多くの売電が見込まれる計算になります。
確かに月々の支払いがしんどいと思ってしまう時はあります。ですが蓄電池を導入して本気で良かったと思った出来事がありました。
どこまで電気料金上がるの?
値上げしたということは簡単には値下げしないよね。こうなったら一度太陽光発電を検討してみようかな。蓄電池は導入した方がいいのかな。一応見積もりだけ取ってみるか。
災害が起きたとき蓄電池があってよかった
2019年10月12日 大型台風19号が日本を襲いました。≫ 台風という災害がきて感じたことと次に活かすためには
この時強風と大雨で木々が倒れ電線に引っかかったりして私が住む地域は84時間(3日半)ほど停電が続きました。そうなると通常なら冷蔵庫の食材は腐り、テレビも使えないので情報が入ってこない。
最初は「電気なんかすぐ開通するだろう」と思っていたけどなかなか復旧しない。ですが、昼間は太陽光発電システムの緊急時用のコンセントから電源がとれたので冷蔵庫の食材は大丈夫だしテレビや無線LANにもつないで情報を得ることができました。
そして夜ですが、停電になると昼間の発電は蓄電池に貯まるように設定されていますので部屋に明かりを灯すことができました。 (通常昼間の発電は売電されます。停電時は蓄電池にたまる。)
ただ周りの家は真っ暗ですのでうちだけ煌々と電気がついているのは気が引けるのでさすがに薄暗い状態でしたが…。
また延長コードを使いテレビや無線LANなどにつなぎ情報を得ることができたのは大きかったです。今どんな状況なのか、いつ電気は復旧するのか。なにより電気が使えたことで一番たすかったのは当時幼かった3人の子供たちが騒ぎ出さなかったことです。
インターネットが使える状態でしたので、ゲーム機で遊ぶこともできましたしYouTubeも見ることができましたので「ひまーひまー」って言われてイライラすることがありませんでした。
この時ほど本気で蓄電池があってよかったと思ったことはありません。
それでも蓄電池の導入は慎重に考えた方がいいかも
我が家の太陽光発電システムの設備
そして中部電力管内で売電価格は26円/kWhです。
支払い関しては15年ローンで月々の支払額22,820円となっています。我が家の支払額を売電価格で計算すると月877.7kWh売電すればローンの支払額と一緒になる計算です。
ここであえてもう一度書きます。
877.7kWhの売電です。発電ではありません。
発電量ー自家消費=売電量
この877.7kWhに達する数字は約3年間利用してきて1度しかありません。※利用期間は初月と記事作成時の当月を除くと38カ月になります。
ちなみにですが1度越えたときは、その時のローンの額+買電の料金を払う額が売電収入として入ってきました。なので心の底から晴天に恵まれた日々が続けばいいなぁと思っています。
ですが現実はそんなに甘くない。38か月(太陽光発電システム導入初月とこの記事作成月は除いて)の月々の支払いと売電収入を確認したいと思います。
このために計算してみました。
ローン支払い額 | 売電収入 | 差額 |
---|---|---|
867,160円 | 589,524円 | -277,636 |
マジか⁉ Σ( ̄□ ̄|||)
38ヶ月で-27万7,636円の赤字って‼ いやいや待てよ。まだ太陽光発電システムや蓄電池の恩恵がすべて反映されていない。
様々な恩恵を計算したら…
まずは「自家消費分」
これは昼間発電している時に家電を使用した場合「自家消費分」として消費されます。自家消費=電力会社から電気を買わずに済んだという恩恵。
これが38ヶ月で8,829kWh
この自家消費のタイミングですが、土日や祝日の昼間に家にいることが多いので80%をホームタイムの料金としたいと思います。
なんと269,796円、およそ27万円分の電気を買わずに済んだということになります。
赤字-277,636円に自家消費分269,796円を加味したら
-7,840円まで抑えることができました。
次に「蓄電池の恩恵」です。
蓄電池の役割の1つに、夜間の安い電気料金で蓄電池に電気をためる。その電気を昼間や夕方の時間帯に使うことで電気代を抑えることができる。
例えば雨の日や曇りの日に発電しなかったら蓄電池からどんどん電気が放出されます。また日中晴れていた場合、日が沈んだ頃から蓄電池の電気が使われ始めます。
この恩恵を計算してみたいと思います。
蓄電池の容量は4.2kWh
急な停電時でも冷蔵庫が使用できるように蓄電池の残量を必ず10%残すように設定してある。
4.2kWh×90%×1155日(38ヶ月)=約4,366kWh
ここからが悩むところ。
【日中雨や曇りで発電しなかった場合】
デイタイムの38.71円/kWhを買電せずに蓄電池の16.30円/kWhから使われ始める。
【日中晴れてて夕方から蓄電池の電気が放出された場合】
ホームタイム 28.52円/kWhを買電せずに蓄電池の16.30円/kWhから使われ始める。
なのでここは私の肌感覚で3:7の状況という形を取ります。
30% デイタイム 38.71円-16.30円=22.41円 ×1309.8kWh=29,353円
70% ホームタイム 28.52円-16.30円=12.22円 ×3056.2kWh=37,347円
蓄電池のおかげで節約できた電気代は約66,700円ということになりました。
抑えられた-7,840円に蓄電池のおかげで節約できた66,700円を加味すると、58,860円の電気代が浮いたことになる。
どこまで電気料金上がるの?
値上げしたということは簡単には値下げしないよね。こうなったら一度太陽光発電を検討してみようかな。蓄電池は導入した方がいいのかな。一応見積もりだけ取ってみるか。
簡単に振り返り
まずは、
ローン支払い額 | 売電収入 | 差額 |
---|---|---|
867,160円 | 589,524円 | -277,636 |
となり、蓄電池を付けなきゃ良かったかもと思った。
だけど
を加味すると、
自家消費のおかげで昼間の高い電気料金を買わずに済んだのが およそ270,000円分。
蓄電池のおかげで電気料金を節約できたのがおよそ 66,700円 。
あわせて336,700円。
太陽光発電システムの支払いで277,636円家計から持ち出しをしているが、太陽光発電システムや蓄電池の設置で336,700円電気料金を支払わずに済んだ。
38ヶ月で約59,000円家計の負担が減ったということでいいのかな。それでも蓄電池を導入しなかったらもっと家計の負担が減ったのかもしれない。
懸念すること
太陽光発電システムの買い取り期間は10年。あと7年弱で終わってしまう。それなのにローンがそのあとまだ5年残っている。この時蓄電池の購入負担分がどうなるかが心配。
もしかしたら2030年からは新車販売が電気自動車しかできなくなるから電気の需要が高まり、供給が間に合わず高い金額で電気を買い取りしてくれるかもしれない。
また近年電気料金がじわじわ上がっているので夜間の安い電気料金で蓄電池に電気をためるのが最善の策となるかもしれない。
とまぁまだまだ先のことだし、今は1年2年で世の中が変わる時代なので臨機応変に対応していこうと思います。
結論
我が家の場合、蓄電池を導入しても家計の負担にはならなかった。むしろ災害時はおおいに助かった。
でも、確実に元を取りたいのなら蓄電池は導入しない方が良いかと思う。
以上。
どこまで電気料金上がるの?
値上げしたということは簡単には値下げしないよね。こうなったら一度太陽光発電を検討してみようかな。蓄電池は導入した方がいいのかな。一応見積もりだけ取ってみるか。
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